2013.04.13 Saturday
モダン・ソサエティ
「モダン・ソサエティ」は、政治家として、世論を動かして民意の支持を集め、その支持を用いて法令を通過させることが目的のゲームです。
(テキストが多いですが、当方ではカードに張るシールが付属します。)
http://banesto.shop6.makeshop.jp/shopdetail/012001000155/012/001/
メーカーはツオネラというフィンランドの会社。
デザイナーのユシは知り合いで、フィンランドのゲームコミュニティを引っ張っています。
ツオネラが作ったゲームにはこの他にも、魔女裁判をテーマにしたもの、魂狩人のソウルハンターなどがあります。
個人的に、テーマに野心があふれるゲームです。
一度は手にしてみたい政治的権力。そうした権力を用いて法令を通過させ、社会を牛耳るというのは、不謹慎ながらロマンを感じます。
世間ではボードゲームが本当にブームなのかと自問自答し、東海ラジオ「堀江由衣の天使のたまご」を聴きながら、これを書いている誰かさんとは大違いです。
(筆者は名古屋で今は土曜日22時です。)
ただこのイデオロギー、どれも行き過ぎると危険なニオイがぷんぷんします。
環境主義は化石燃料の禁止とか、経済主義は従業員に対してのプライバシー縮小や公共サービスの民営化、国粋主義は徴兵、検閲、市民権の縮小などです。
このゲームでは、話題カードをプレイしていき、それぞれの社会の価値観を増減させて、そうした社会のイデオロギーを構成させて、法令を通過させて特殊能力や勝利点を獲得させていくゲームです。
このゲームは、基本的にカードだけで構成しますが、カードでボードを構成します。
バリューカードの上に、イデオロギーを示すマーカーをスタート地点に置きます。
法令カードをイデオロギーの順番になるよう数字順に並べます。
話題カードを各プレイヤーに5枚ずつ配り、4色のスコアマーカーを1つずつ配ります。
第1シーズンのスタート地点に置きます。
スタートの状態:
1、カードのプレイ:
話題カードを1枚裏向きに出し、同時に公開します。
カードの影響を時計回りの順に反映させ、バリューカード上のマーカーを増減させます。
特殊能力を持っていれば、そうした能力を行使できます。
また、指示に応じてカードをもう1枚プレイできます。
シーズンが終わるまで、自分の場にプレイした話題カードは置かれます。
カードの例:
ヒッピームーブメントとか、政治的暗殺、自然災害、イラク戦争などがあります。
こちらは、ネオナチ、国連危機、原子力災害、テロ攻撃など大変です。
2、カードのポイント:
このラウンドでプレイしたカードからポイントを加算します。
基本点に加え、このシーズンに出されたカードにおけるコンボボーナスにおけるポイントを、各イデオロギーにおけるポイントを獲得し、スコアカードに記録します。
3、法令:
スコアを支払い、法令カードを獲得できます。
その必要な分のスコアを支払い、法令カードを購入します。さらに高いレベルの法令を購入する場合は、その下のレベルの法令を持っていなくてはいけません。
法令カードは勝利点、および特殊能力があります。
法令カード:
消費税、国軍、公共医療サービス、贅沢税廃止
4、カードの交換:
ラウンド終了時にカードの交換ができます。
不要なカードを捨てて、山札から2枚引いて1枚を手札に入れ、残りは捨て札にします。
これを繰り返し、3ラウンドが終了したら、1シーズンは終了します。
自分の場にある話題カードを捨て札にして、カードを新しく5枚配ります。
進みすぎたバリューの調整を行います。
最終ラウンドが終了した時点で、最も勝利点を持つプレイヤーが勝ちます。
ということで、プレイヤー相互の社会における法令を狡猾にコントロールし、秘めた政治力を最もうまく活用できたプレイヤーのものになります。
2013.04.11 Thursday
バン! 記念版
「バン!」は、マカロニウエスタンをテーマにした、保安官と悪党との戦いを描いたゲームです。各プレイヤーはキャラクターに割り振られた目標を遂行します。
これは豪華版で、弾丸は木製で、いくつかのキャラクターが拡張や未収録のものから含まれます。
http://banesto.shop6.makeshop.jp/shopdetail/008001000297/
もうかれこれ、当店とのバン!の付き合いは10年近くになります。
当時としては画期的な、多人数で遊べ、さほど時間がかからない、正体隠匿/カードコンボ系です。
「操り人形」や「シャドウハンターズ」などの要素との対比でそん色なく、繰り返し遊べるプレイアビリティを備え、拡張性も自由自在という内容でした。
社長のロベルトは、当初の自分を支えていただいた方で、自分のイタリアルートの支援していただきました。感謝です。
余談ですが、その他としては熊オヤジ(ハイデルベルガのハラルド)、ゼヴっち(Zマンのゼヴ)、アンドレア女史(ビーウィッチドのアンドレア・メイヤー)、ギュンタさん(バンブスのギュンター・コルネット)、コプロウオヤジ(コプロウダイスの社長)、キダルトの社長あたりが、私の海外での最初期からの付き合いです。
ですので、(色々な意味で有名な)「三国殺」が「バン!」をある意味トレースし、そこからよくわからないTCGのようなコレクション性とゲーム性(さらに言えば悪ノリしすぎなのが、限定カードの乱発、コスプレイヤーさんの起用で、サポート誌の表紙は創刊当初の「ドラゴンマガジン」を彷彿とします。)を肉付けした経緯があり、中国で大人気です。
ちょっと前まで中国のカードゲームの主流は、良くも悪くもこの「三国殺」のスタイルであり、そういったものも含めて、色々な意味で興味深いシステムだと言えます。
さらに言えば、今ではルールを多少時代劇風に整備し、名誉点の概念を加え、武器と攻撃カードを一緒にした「サムライソード」もあり、「バン!」の仕組みの広がりに期待できます。
内容物:
システム的には、2派閥から3派閥に分かれて隠匿し、キャラクターやカードの能力、および武器の射程を駆使しながら、自分の派閥が勝利するように立ちまわるゲームです。
敵対する派閥を攻撃するのですが、1人の保安官以外はどちらかわからない状態で、さらに言えば初期の武器は座り順で隣しか攻撃できず、さらに通常の攻撃は1回のみです。
最初に役割カードを裏向きに配り、さらにキャラクターカードを配って表にします。
役割カードには派閥が書かれており、勝利条件が記されます。
キャラクターカードには、ゲーム中の様々な適用される独自のアクションが書かれており、また初期のライフの値もあります。ここで保安官を引いた場合は、役割カードを表にし追加ライフを1受け取ります。このゲームでは弾丸の数がライフです。
役割は、基本的に保安官サイド対悪党サイドであり、さらに特殊な孤高の裏切り者がいます。敵対する相手を撃ち殺せば、最終的にそのサイドが勝ちます。
各プレイヤーはライフの数だけ手札を持ちます。
プレイヤーシート。
手番が来たら、最初にカードを2枚引きます。
その後、何枚でもプレイでき、カードのプレイは、以下の通りです。
攻撃カードである「バン!」をプレイすることで、今持つ武器の射程内の相手を攻撃できます。最初は隣しか攻撃できませんが、より届く武器や馬に乗ることで、この射程が変更されます。また「バン!」は、その制限が外れない限り、1手番に1枚しかプレイできません。さらに「バン!」に対して、狙われたプレイヤーは即座に「ミス!」カードをプレイすることで、攻撃を回避できます。攻撃を回避できなければ、ライフを1失います。
自分の場におけるカードと、使ったら捨てるカードがあります。使い捨てのカードはその効果を発揮させたら捨て札になりますが、自分の場に置くカードは何らかの形で外れない限り、自分の前に残ります。ただし同じ名前のカードは2枚以上は自分の場に出せません。
武器カードに関しては、1丁しか武器を持つことは許されません。愛銃は1丁のみなのです。
弾丸は木製。
最後に、自分のライフを越える手札を持っていたら、その枚数まで捨て札にします。
ライフが少なくなるとこの辺りはきつくなります。
なおキャラクターの効果は、適宜対応してその効果を使用できますし。
またカードにより、プレイヤーの手前に置かれたカードの効果が常に適用されることもあります。
アニー・ヴァサリー、このセットにしか入っていない。
強いかどうかは、うーん......
これを繰り返していき、ライフが0になったらその脱落します。
ライフが0になる瞬間に限り、通常は手番に使用する、ライフを回復させるカードを即座に使用して脱落を回避できます。
ある役割のプレイヤーが脱落した時点で、派閥にペナルティが課せられる場合もあります。
プレイヤーシートは趣があります。
最終的に、いずれかの派閥の勝利条件を満たしたプレイヤーサイドの勝ちになります。
2013.04.02 Tuesday
カマテ
「カマテ」は、人数の少ないラグビーを行うゲームです。
http://banesto.shop6.makeshop.jp/shopdetail/012002000410/012/002/
7人制ラグビーというものがあり、フォワード3人バック4人という構成です。
スクラムは3対3になります。フィールドは変わらないので、ランやパスのプレイに主眼が置かれます。
それを簡易的にしたのが、この「カマテ」です。
どうもこのゲーム、アプリとしての親和性が高く、iPhone用になっています。
クニツィア先生もおっしゃられているように、こういった携帯ゲームとの親和性は重要だと思います。
https://itunes.apple.com/en/app/id459168065?mt=8&affId=1910055
各プレイヤーは6個の選手コマとフィットネスカードを持ち、自分のコマを自陣の任意の場所に置きます。
ボールをセンターラインに置きます。
初期配置です。
手番には以下のいずれかを行います。
移動:1回の手番で2人まで移動可能です。移動力に対応します。
ボールを持った選手が移動先で相手に対峙したらハンドオフの判定があります。相手側がハンドオフに成功したら、ボールを奪います。
バランス型(移動:3)の移動範囲。
パス:パスができます。ラグビーなので、前や同じラインにはパスはできません。
パスコースに相手選手がいることでインターセプトを試みることができます。相手側がインターセプトに成功したら、ボールを奪います。
ボールを持つ青がパスを投げられる範囲で、黄色矢印に対しては安全ですが、それ以外にはインターセプトのリスクがあります。
タックル:相手のボールを持つ選手に対して、2人までの選手をタックルに向かわせることができます。タックルが成功したらボールを奪い、奪われた選手はパッシブになります。
青がタックルに成功し、タックルを受けた赤のすぐ後ろ、赤チームのインゴールエリアに置かれます。
キック:ボールを3マスまで前方に動かします。
グレーの範囲がキックでボールを配置できます。
判定が必要な場合は、フィットネスカードを同時にプレイして、特徴の修正に利用します。より強いほうが判定に勝ちます。カードを使用したら捨て札ですが、すべて使えば手札に戻します。
相手陣のゴールラインに飛び込めば、「トライ」で勝ちます。
これを繰り返して、どちらかがゴールラインを越えて移動したらトライで、そのプレイヤーが勝ちます。
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